前回に続き、精神医学の薬についてのある冊子をご紹介します。
今回は、「芸術家に害をなす」創造性を破壊する精神医学です。
シリーズものになっていますので、その1からご覧いただければ幸いです。
ホメオパシー医学の必読本のひとつであるオルガノンの邦訳が出たことを機に、薬の量や精神医学の薬についてのテーマで連載しています。
一昔前には存在すらしていなかった、「精神医学の薬」。
自分やあなたの大切な人がお世話になるときに、知っておくと役に立つ情報をお届けしています。
ホメオパシーの薬は、レメディ(Remedy)と呼ばれています。
その語意は、[RE]+「MEDY」=再び+元に戻るという意味です。
つまり、本来薬は、バランスが崩れたときだけ、そのバランスを再びとり戻すために利用します。
いうまでもありませんが、レメディに限らず薬を摂らないにこしたことはなく、バランスが回復したら摂り続ける必要もありません。
では、本題の「芸術家に害をなす」創造性を破壊する精神医学から抜粋した文書を紹介します。
下記抜粋引用:「芸術家に害をなす」創造性を破壊する精神医学
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どの偉大な社会にも創造的な心が存在します。
それは真の芸術家たちのことです。
古代ギリシャやローマ、そしてルネッサンスを経て、現代の世界まで、人々は芸術家の並外れた創造性を目にし、そして尊敬の念を抱いてきました。
有名な米国人ライターのヘンリー・ジェイムズは、このようにいいました。
「この世を生み出すのは芸術だ・・・」
それは今日においても変わらず真実です。
実際、芸術家は私たちの未来を夢見て、そして明日の現実性を創り出す人だからです。
工学者や企業家、他の分野における想像家もまた同様ですが、しかし概して彼らの創り出す未来は広く、私たちの物質的な豊かさの中に溶け込んでいます。
精神を高揚させ、私たちを笑わせたり泣かせたり、さらに私たちの未来の文化の精神性を形作るようにさえするのがまさに芸術家なのです。
この世を作るのは芸術家なのです。
これはなぜ芸術家が、この世で大事にされる財産なのかを説明しています。
残念なことに、ほとんどの場合、彼らはあまりにも早く失われる財産です。
この損失により、私たちを貧しくしたままになっています。
この数十年、私たちの生活を豊かにしてくれた偉大な芸術家が仕事を全うしないまま時期尚早に亡くなったとき、誰もが嘆き悲しみました。
そのような書物、テレビ、映画またはコンサートの有名人には、
アーネスト・ヘミングウェイ、フランスの偉大な作家アントナン・アルトー、ジャズ・シンガーであるビリー・ホリデー、ジュディー・ガーランド、マリリン・モンロー、ビビアン・リー、カート・コバーン、マイケル・ハッチェンス、フィル・ハートマン、そしてもっとたくさんの芸術家が含まれています。
まだまだこういった人物はいますが、これだけ見ても、芸術家の人生は喧騒に溢れているという印象を得ることでしょう。成功へのプレッシャーが重過ぎるほどに彼らにかかっているのです。人は、芸術家として成功するには、ノイローゼかなにか悲劇的な状態になると、たやすく信じてしまいます。
これは、全く事実ではありません。
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1879年 ドイツのライプチヒで心理学の教授ウィルヘルム・ビントが全くの科学的根拠無しに、権威で持って次のような理論を発表しました。それは、人間は魂を持たない動物に過ぎない、単なる環境の生産物だという理論です。
1890年代後半 オーストラリアのウィーンで、シグムンド・フロイトが、人間は子供時代の不幸と性的コンプレックスの生産物であると宣言しました。
この同じように証明されていない理論にしたがって、新たな主題「精神分析学」が登場しました。
1916年、フロイトのハリウッドへの侵略を補佐した心理学者のヒューゴ・ミュンスターブルグは、「The Photoplay : Psychological Study」を書きました。
それは、心理学と精神医学の映画への影響を公に促進させるものでいた。
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彼が書き残した言葉によると、
「映画は、心理学の実験と心理テストの関係団体に独特の機会を与えるべきだ」。
彼の助言は、現代の後継者の言葉の中に生きています。
「・・・精神分析学的な情報を持つ批評には特別な手がかりがあり、それを理解することは、客観に映画を観させる上で非常に重要である」
これは、1987年の精神医学と映画に関する本の中で主張された意見です。
精神科医は、ハリウッドの舞台を自分たちの運動と戦略の資金調達の場として利用しました。
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ナチスの精神科医が制作した「殺人」
1930年代、ナチスの精神科医は、ドイツの映画業界を利用してプロパガンダ映画の台本を書き、自分たちの優生学や民族衛生の戦略をさらに広めようとしていました。
宣伝運動が、自分たちのプログラムに対する大衆の支持を集めるために行われました。
そのひとつ、「Dasein ohne Leben(生命を持たない存在)」は、病人に対する治療はあまりに高くつき、「遺伝的に障害を持つ者」に対する療法は無益であるという考えについて国民を説得することがその目的でした。
ドイツの精神科医のプロパガンダ映画は、精神病患者を殺すことを正当化する、ホロコーストの前兆である。
抜粋引用終わり::「芸術家に害をなす」創造性を破壊する精神医学
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続くページは、引用の冒頭に出てきた、アーティストの絶好機から、精神薬をとりはじめて死期を迎えるまでのストーリーが紹介されています。
その内容は、とてもブログで紹介したい内容ではないので、ご興味のある方が各自リーフレットをご覧いただければと思います。
有名人の死は、しばしば謎に包まれ、その事実を一庶民である私が知る術はありません。
けれど、それが事実かどうかはさておいても、友人から紹介してもらったこのリーフレットに、精神薬を使う利用者への悪意は一切感じられません。
安易に精神薬を利用することに関しての忠告が述べてあるだけです。
インターネットで、「電気ショック」や「精神薬」を調べてみると、そこには賛成派と反対派とさまざまな情報が混在しています。
でも、これはあくまでも他人が書いた情報です。
中には、薬を売る商売のためにいいことしか書いていないサイトもあるでしょう。
または、弱った精神の人間を洗脳するために、薬はよくないと反対派を装っているサイトもあるようです。
けれど、本当に自分の身体や精神状態を理解してケアできるのは、誰でもない自分自身だけです。
どのような薬を飲むのか、そしてどんな目的で飲むのか、少なくともそれだけは自分で把握しておきたいものです。
薬を処方してくれるのが、例え医者であれ、教授であれ、権威者であれ、大切な身体に安易に薬を飲むことは極力避け、薬を飲むことによって何が改善され何が悪化したのかを評価して初めて、精神薬も淘汰され発展していくのだと思います。
医者は、あくまでも病人を癒すことがその使命であり、薬を売ることが目的になってはいけません。
ホメオパシー医学も同じです。
ハーネマンは決して、レメディを複数飲ませるなとオルガノンで述べています。
「治療においては、一度に単一かつ純粋なレメディより多い量、すなわち、2種類以上のレメディを投与する必要はない。このことから、種類の異なった2つのレメディを一度に患者に服用させるのは許されることではない(オルガノン§273)」
急を要する症状ではない限り、薬を飲むか飲まないかの判断は、患者が責任を持って選択する医療システムであって欲しいと思います。
マリリンモンローのお写真は、POPPOPのサイトからお借りしました。
http://www.popxpop.com/archives/2006/11/post_37.html
2007/04/15 09:39記