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2008年2月 2日 (土)

わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて

Cacaobook ジャーナリスト活動に関する貴重な情報源になっている「New Internationalist」。

 

NIのような雑誌のジャーナリストたちは真実を伝えるため、ただそれだけの使命のため、命を懸けて情報を発信していることを感じます。

 

その思いや命が無駄にならないように、私も真実を知っていく努力を続けたいと思います。

 

さて、NIジャパンの編集部から毎月送られてくるのがメールマガジン。
雑誌の内容を要約して送ってくれます。

 

今回、単行本の「わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。―児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち」のブックレビューを掲載していただきました。

 

NIジャパンは発送ボランティアなども募集しているので、情報収集をされたい方は大歓迎!私も、皆様のご活躍の話をきけるのが楽しみなので、行けるときは参加しています。

 

以下は、メルマガの内容を許可をいただいて掲載させていただきました☆

 

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  NIジャパン <オルタナティブニュースマガジン>    2008年1/2月
Alternative News Magazine  New Internationalist Japan   第65号
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目 次

◆お知らせ
 *来月メルマガはお休みです
 *3月の発送予定 & 発送ボランティア募集
 *アースガーデン冬に出店します

◆NI & NIジャパン 最新号のご案内 2007年12月号
 「企業の社会的無責任 Corporate responsibility unmasked」

◆NI & NIジャパン 次号のご案内 2008年1/2月合併号
 「人権団体オリンピック ─ 世界の優れた人権活動を見る
                       Human Rights Olympics」

◆オンラインリポート
 「企業をめぐる激論:改革か、それとも革命か?
               The big debate: reform or revolution?」

◆世界のニュース
 「モロッコ占領下にある西サハラの行き詰まり
              Stones in a minefield (WESTERN SAHARA)」

◆NI的映画情報
 *レビュー:『オフサイド・ガールズ』と『線路と娼婦とサッカーボール』

◆NI的書籍情報
 *書評:『わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。
                      ― 児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち』


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◆お知らせ                                              ***
                来月メルマガはお休みです               **
                                                                     *
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次号のNIとNIジャパンは、1/2月合併号で3月1日の発送となります。これに伴
い、来月のメルマガはお休みさせていただきます。

次回のメルマガは、3月10日ごろに配信します。


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◆お知らせ                                              ***
               3月の発送予定 & 発送ボランティア募集           **
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発送作業をしながら、そしてその後はお茶を飲みながら、今月のNIの内容やそ
の時々の気になる話題などを気軽に話しています。もちろん政治や社会の話題
だけでなく、出版や翻訳に関する話も飛び交っていますので、興味のある方は
ぜひどうぞ。

お手伝いいただける方は、Emailまたはお電話でご連絡ください。

次回の発送作業日:3月1日(土)13時~17時

場所:NIジャパン事務所 東京都調布市上石原1-36-6西調布シティ303号
   京王線西調布駅下車徒歩3分
  (新宿駅から準特急・特急、調布駅で普通に乗り換え。新宿から約20分)
Email:vol@ni-japan.com
電話:042-498-3126

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◆お知らせ                                              ***
              アースガーデン冬に出店します              **
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トークステージやライブステージから、オーガニックなカフェやワークショッ
プまで、1日見て・聞いて・触れて・楽しめるイベント「アースガーデン冬」
が今年も開催されます。

NIジャパンも「エコロジーガーデン」というセクションに出店しますので、ぜ
ひ遊びに来てください。

日時:2月2日(土)11時~17時
         3日(日)10時~17時
場所:東京都立産業貿易センター 浜松町館3F (JR浜松町駅より徒歩5分)
入場料:各日800円
主催:アースガーデン
http://www.earth-garden.jp


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◆最新号                                             ****
 2007年          企業の社会的無責任                  ***
  12月号        Corporate responsibility unmasked                 **
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「企業の社会的責任」は、時代を象徴する最もホットなビジネス戦略のひとつ
である。ここ10年で、莫大な利益をもたらす産業がひょっこりと現れた。その
産業の目的とは、ひとえに無情な企業のやり口を繕い、企業イメージをこぎれ
いに整え、うるさいキャンペーン活動家を黙らせることである。今月のNIでは
、規制を逃れ、批判を鎮め、評判の悪い企業活動から目をそらそうとして行わ
れる、この見えすいた戦略の実態を暴く。


【目次】<NIJ>表示の記事は、NIジャパンに翻訳を掲載しています。

2 読者の声

4 企業の社会的責任の現実<NIJ>
今日、世界のどこへ行っても、企業は「企業の社会的責任(CSR)」を求める
声からは逃れることができない。多くの企業が、さまざまなやり方で目につく
ような社会的な活動を行い、社会や環境に配慮した方針を打ち出している。そ
れは喜ばしい現象ではあるが、本業で発生している社会への負の影響はそのま
まに、CSR活動ばかりが喧伝される傾向がある。そんな「グリーンウォッシュ」
と言われても仕方がない虚実ないまぜの世界をのぞいてみよう。

8 見境のない企業活動の実態<一部NIJ>
CSR活動で有名な企業だからといって、本業でも真摯(しんし)に社会への影
響を考えて活動しているとは限らない。利益のためなら消費者もあざむき、政
府には必死に働きかけ、本業がもたらす社会や環境へのマイナスの影響も気に
とめない。世界でも有名な巨大多国籍企業BP(石油会社)、ネスレ(食品会社)、
アングロ・アメリカン(鉱物資源会社)、ウォルマート(小売会社)を例に、
グリーンウォッシュの実際の手口を見てみよう。

10 CSRへの批判の声<一部NIJ>
コフィー・アナン前国連事務総長の発案でスタートしたグローバル・コンパク
ト。この企業と国連のパートナーシップを進めるプログラムは、グローバル化
に伴う問題の解決を目標としているものだ。すでに多くの企業と、企業以外の
団体も参加しているが、その有効性は疑問視されている。国連の「食料に対す
る権利」特別報告者、ジャン・ジグレールがその理由を激白する。また、搾取
的労働環境の撲滅に取り組む活動家ジェフ・ボーリンガーが、途上国の工場で
の労働環境と多国籍企業の対応を報告する。

12 民衆 対 企業 ─ その歴史<NIJ>
企業のスキャンダラスな歴史と民衆の闘いの歴史。今日の企業支配に至る300
年を振り返る。

14 企業をめぐる激論:改革か、それとも革命か?
                     <オンラインリポートに掲載>
企業に協力しながら企業を変えていくことで社会が変わると主張するジョナサ
ン・ポリット(英国の持続可能な開発委員会委員長)と、企業には全く期待で
きないと考える環境活動家のクレア・フォーセット。この2人が火花を散らす
討論の模様を収録。

   ↑この記事をオンラインリポートで読む↓
http://www.ni-japan.com/report/onlineRep/topic407.htm

17 企業の社会的責任 ─ その事実

18 スモール・イズ・パワフル<NIJ>
企業がCSR活動に精を出すかたわらで、企業正義を求める活動が行われている。
すでに数百年の間、企業が自らの手で不正義を是正できない以上、企業の自浄
能力には期待できない。企業にはどのような物事について正義が求められ、人
々はどのような考え方と取り組みによって企業に正義を求めているのだろうか。

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【Special Feature】

21 イラクからの撤退
外国の軍隊による侵略とその駐留によって、いまだに悲劇が続いているイラク。
当初から侵略に反対していた人々も、軍の撤退をどうしたらよいのか頭を痛め
ている。このセクションでは、撤退への5つの提案、米国の民主党内でぶつか
るイラク駐留に関する異なる利害、イラクと同じような状況に置かれているイ
ンドのマニプル州の事例について報告する。
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26 南の国からの一コマ
バングラデシュ人写真家が撮ったダルフール南部の避難キャンプの子どもたち。

27 世界のニュース <NIJとメルマガで一部を掲載/配信>
モロッコ占領下にある西サハラの行き詰まり/強制立ち退きのとばっちりを受
けたウガンダの野生動物/米・中米間自由貿易協定とコスタリカ/気候変動条
約会議にセカンドライフで出席/パレスチナ人難民キャンプを攻撃したレバノ
ン軍/ほか

30 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

32 ビッグバッドワールド(風刺漫画)<NIJ>
招かれざる客と今風のライフスタイル。

33 ワールド・ビーターズ
「世界で4番目にパワフルな女性」と言われるフィリピンのアロヨ大統領。彼
女がその地位にとどまっていられるのは、実は軍による反体制派への容赦ない
弾圧のおかげなのである。

34 エッセー:内側から見るイラン
女性作家ナスリン・アラウィが語るイラン国内事情。

36 世界の国のプロフィール ― ラオス<NIJ>


★NIジャパンの目次&記事の試し読みはこちらから
 http://www.ni-japan.com/jbody.htm#NIJ


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◆次号                                                            ****
  2008年    人権団体オリンピック ─ 世界の優れた人権活動を見る     ***
1/2月合併号             Human Rights Olympics                  **
                                                                *
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次回は1月と2月の合併号になります。次号予告はこちらからどうぞ。

http://www.ni-japan.com/report/nextMonth/jnext408.htm

...次号の発送は3月1日の予定です。お楽しみに。


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◆オンラインリポート                                              ****
      企業をめぐる激論:改革か、それとも革命か?            ***
        The big debate: reform or revolution?                **
                                                                     *
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      (New Internationalist No.407 December 2007 p14-16の翻訳)

企業に協力しながら企業を変えていくことで社会が変わると主張するジョナサ
ン・ポリット(英国の持続可能な開発委員会委員長)と、企業には全く期待で
きないと考える環境活動家のクレア・フォーセット。この2人が火花を散らす
討論の模様をアップ。

http://www.ni-japan.com/report/onlineRep/topic407.htm


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◆世界のニュース                                                  ****
              モロッコ占領下にある西サハラの行き詰まり             ***
        Stones in a minefield (WESTERN SAHARA)               **
                                                                     *
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      (New Internationalist No.407 December 2008 p27からの翻訳)

2,500キロにわたって築かれた壁Berm[訳注*]。その壁は13万人のモロッコ軍
兵士によって警備されている。2007年8月23日、1,000人近いサハラウィ[訳注
:アラビア語で「サハラの民」の意]の難民の若者たちが、この壁の近くで年
1回の抗議行動を行った。彼らは壁に向かって地雷の近くを歩き、モロッコ軍
兵士に対して石を投げ始めた。それに対してモロッコ軍兵士は、威嚇して撃つ
ぞとばかりに武器をちらつかせる。デモ参加者の中には、撃ってみろとばかり
に胸をはだけ兵士を挑発する者もいた。

2005年、モロッコが占領する西サハラでは、抗議活動をするサハラウィたちを
モロッコ当局が弾圧した。それが引き金となり抵抗運動が始まったが、いまや
アルジェリアの難民キャンプにいるのサハラウィも、当時と同じように緊張が
高まっている。その壁の反対側では、モロッコ当局による人権侵害をやめさせ
ようとデモが行われ、サハラウィの難民の若者たちを勇気づけている。

Brahim Sid Ahmed Boudjemaaは28歳のサハラウィで、西アルジェリアのサマラ
難民キャンプで生まれ、いまだにそこで暮らしている。彼にとって、Bermで石
を投げるという行為は、32年間の闘争の歴史が転換点を迎えたことを意味する。
「サハラウィの指導者たちも止められなかったんだ。彼らは何かが起こるのを
心配し、我々を止めたいと思っていた。でも、我々はそれを拒否したのさ」

1975年、モロッコはスペインの元植民地だったこの地域を侵略し、サハラウィ
の人口の半数が亡命を余儀なくされた。彼らの子孫である16万人あまりが西ア
ルジェリアの5つの難民キャンプで暮らしており、Brahimのように多くが生ま
れてこのかたずっと難民キャンプ暮らしである。一方モロッコが占領する西サ
ハラでは、多数のサハラウィがスラムのような場所に住み、しばしば社会から
疎外されて職にもつけないという状況にある。

国連総会決議1514は、植民地にされた地域の人々の自決権をはっきりと認めて
いる。サハラウィたちは、モロッコが国際法上の義務を果たすよう国連安全保
障理事会が圧力をかけるのをいまだに待っている。西サハラは、いまや国連で
最も長く対応措置がとられている地域である。

若者たちの不満が高まるにつれ、ポリサリオ戦線(アルジェリアにあるサハラィ
の亡命政府)は一層苦しい立場に立たされている。ポリサリオ戦線は、1991年
までモロッコ占領に対抗してゲリラ戦を行ってきた。しかしその後は、民族自
決権を住民投票にはかるという国連の約束を信じて停戦を守っている。亡命議
会のMahfud Ali Beiba議長は、「このような抗議活動が起こったのは初めてで
す。若者たちはこれ以上、現在の状況を受け入れることを拒否しており、極端
な行動に走るかもしれません。我々は平和的な運動の方を望んでいますが、人々
に対してあとどのくらい弾圧に耐えてくれと頼み続ければいいのでしょうか」

当初モロッコは、住民投票によって民族自決権の行方を決めることが盛り込ま
れた1991年の調停案に合意していた。しかしその合意もほごにされてしまった。
それ以来、特に国連特使のジェームズ・ベイカー[訳注:米国の元国務長官]
の手によって、対立の解決が何度か試みられた。ベイカーの後任であるオラン
ダ人のPeter Van Walsumは、今年の6月と8月にニューヨーク州のマンハセット
でポリサリオ側とモロッコ側を交渉のテーブルに着かせることにどうにか成功
した。ポリサリオ側は、交渉責任者としてMahfud Ali Beibaを送り込んだ。交
渉は当初予想されていた通り行き詰まり、サハラウィの自治に制限を設けるこ
と以外には首を縦に振らないモロッコと、圧力をかけることをためらう欧米諸
国のせいで頓挫した。ポリサリオはすでに大幅な譲歩をしているが、西サハラ
の独立という夢を捨てるつもりはない。

ポリサリオは、3年ごとに海外で亡命議会を開き、対立を解決する方法を議論
してきた。次回は2007年12月に開く予定であるが、いくつもの困難がポリサリ
オに暗い影を落としている。若者の間につのるいらだち、難民の栄養状態を悪
化させている食料援助の減少、住民投票実施を約束した国連の失敗。これらの
問題は、ポリサリオに戦術の再検討を迫っているのだ。

根本的な変化が必要であることには誰もが同意する。ポリサリオのリーダーの
ひとりBaba Sayedは、変化はまず内側から起こらなければならないと言う。
「今回の議会でポリサリオは生まれ変わらなければなりません。そうでなけれ
ば終わりを迎えることになるのです」

by Nikolaj Nielsen

訳注*:次のサイトの地図にある赤い線が、俗に「砂の壁」と呼ばれている
    Bermである。(リンク先はPDFファイル)
http://www.un.org/Depts/Cartographic/map/dpko/minurso.pdf


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◆映画レビュー                                       ****
             『オフサイド・ガールズ』                     ***
                   『線路と娼婦とサッカーボール』             **
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                        (NIジャパン 諸 英樹)

昨年11月、アジア最終予選を勝ち抜き、サッカー日本代表は北京五輪への切符
を手にしました。今年は、その北京五輪本番の年で、しかも2010年に南アフリ
カで行われるサッカーのワールドカップの地区予選が始まる年でもあり、サッ
カーファンにはたまらない1年になるでしょう。

今回は、そんな年だからということでもないのですが、大人気のサッカーを引
き立て役に起用して女性の人権について考える映画を2本紹介します。

まずひとつは、イランが舞台の『オフサイド・ガールズ』です。この映画は、
女性が観戦することができないサッカーの試合に男装して潜り込み、捕まって
しまった少女たちの様子をユーモアたっぷりに描いています。

もしもばれて捕まったらどんな目に遭うか分からない。サッカーが大好きな少
女たちは、そんな危険を冒しながらも、ワールドカップ出場をかけたバーレー
ンとの一戦を自分の目で見てその雰囲気を肌で感じたいという衝動に駆られ、
さまざまな手立てと変装でサッカー場に潜り込みます。しかしすぐに捕まって、
サッカー場のすぐ外にある鉄柵に囲われた場所に入れられ、兵士の監視下に置
かれてしまいます。すぐ横の壁の向こうではゲームが行われ、大歓声が聞こえ
てきます。どうしてもゲームが見たい少女たちは、「どうして女を中に入れて
くれないの」「ちよっとだけでいいから見せてよ」「中に潜りこんでいる娘は
ほかにもいるんだからいいでしょ」などと兵士たちに思いをぶつけます。兵士
たちは、「女が男の試合を見てはいけない」ことをありきたりの理由で説明し、
少女たちを説得しようと試みますが全く聞き入れられず、その勢いにたじたじ
です。どたばたのやり取りが続く中少女たちは、サッカー場の中をのぞいてい
る兵士に実況中継するよう頼んだり、ある少女はトイレに行きたい(サッカー
場には男子トイレしかない)と言いだし兵士たちを困らせます。

イランでは、男性がするスポーツを女性が直接観戦することは通常禁じられて
いるそうです。その理由は、露出した男性の手足を見ることが良くないという
ことと、選手のミスに対して浴びせられる罵声や汚い言葉を女性に聞かせるべ
きではないということが理由で、宗教からくる道徳観念がその根底にはありま
す。(*)

もうひとつの映画は、グアテマラの売春婦が作ったサッカーチーム「リネア・
オールスターズ」の闘いの様子を撮った『線路と娼婦とサッカーボール』とい
うドキュメンタリーです。

リネア(線路)と呼ばれる貧民街で暮らし働く売春婦たちは、ヒモなしで
独立して仕事をしていることに胸を張って生きています。彼女たちはその仕事
で生活し、子どもやパートナーを養っています。しかし、客からの暴カ、警察
からの脅しやいやがらせ、周囲からの偏見や差別によって、日常的に苦しめら
れています。なんとかその状況を改善するため、社会にその実情を訴えること
にしました。しかし、直正面から世間に訴えても、無視されるのがおち。そこ
で考えたのが、売春婦でサッカーチームを結成し、試合をしながら訴えていく
という方法でした。

もちろん、その道のりは容易なものではありませんでした。普段は運動などし
ていない上、サッカーでは戦術やチームワークも重要で、懸命な練習が必要で
した。それに加え、サッカーというスポーツでも偏見から逃れることはできま
せんでした。最初に対戦した女子高生チームの親から、サッカー協会から、マ
スコミから、社会から、偏見と差別が噴き出してきました。

この映画では、そんな彼女たちがサッカーをする奮闘ぶりを描くとともに、一
人一人にインタビューをして、現在の生活や仕事に対する胸の内、さらには生
い立ちについてもたずねています。彼女たちのロから出てくる過去の話、そし
て現在の生活に対する本音も非常に厳しく重いもので、サッ力ーでフィールド
を駆け回る姿とは大きなギャップを感じるものでした。

この2本の映画は、どちらも女性の人権問題を扱ったものです。売春婦を職業
として許容するかは議論沸騰かもしれませんが、彼女たちはその仕事を独立し
て行い、そのおかげで食べていけているという現実があります。ましてや、ど
んな地位にいる人であっても、暴力や差別が許されていいはずはありません。

どちらの映画も、考えれば考えるほど実は重い現実と大きな課題を男たちに投
げかけています。しかし、映画を見た後の気分はそれほど重くならずにすみま
した。それは、エンディングのつくり方のせいもあるのかもしれませんが、や
はり大きいのは、映画を貫いていた希望を持ち続ける女性たちのあきらめない
ねばり強さに触れたことではないかと思います。


●オフサイド・ガールズ
http://www.espace-sarou.co.jp/offside/

●線路と娼婦とサッカーボール
http://shoufu-fc.com/

*イランの今昔について
http://www.ni-japan.com/webold/jbody398.htm


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◆書評                                           ****
           わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。          ***
          ― 児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち           **
                                                                     *
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                               (NIジャパン ボランティア 樋渡志のぶ)

この本のタイトルから思い浮かぶのは、一体どんな風景でしょうか? 私自身
は正直言うと、この本を読んだら、大好きなチョコレートをもう食べられなく
なってしまうかも、と思いました。チョコやココア!この甘くて美味しい魅惑
のデザートの原料となるカカオの生産に、10代にも満たない子供たちがかかわ
っているという事実は、チョコレート好きにとっては知りたくない現実です。

けれど、この本を読み終わって思うのは、使い古された言葉ではありますが、
「無知は罪である」ということです。一昔前は、私たちの手元に届く食品を含
むあらゆる商品が、どのように届くのかはあまり注目されていませんでした。
けれども今は、作り手から製造業者、流通業者、そして消費する私たちを含め、
全ての関係者が何を提供し、消費すべきかを考えることのできる時代です。言
い換えれば、そのような時代の中で、事実を知る努力を怠ることに責任がある
といえるのではないでしょうか? 2007年の漢字が「偽」で表されるほどに、
日本の食品業界で明るみになった偽造・隠蔽に関する事件は、企業を100%信
頼することはナンセンスであるという事実を教えてくれた出来事です。

食品は、食欲を満たすだけではなく、血となり肉となる命を支える品物です。
その食品を消費する私たちが、ひとつひとつ食材に対して、どのような経路を
たどって私たちの手元に届くのかを知るのは、私たちの当然の権利でもあり義
務ともいえるでしょう。

本には、やむなく児童労働が根付く社会に生まれた子どもたちが、自分たちの
自立をめざすために自ら作る子どもの労働組合が紹介されています。また、
1996年にインドのクンダプールで開催された「第一回働く子どもの世界会議」
でまとめられた「クンダプール宣言」も掲載されています。この宣言からは、
“子どもたちが作った商品をボイコット(不買運動)するのはやめてほしい”、
“ぼく/私たちの現実と能力に合うような職業訓練をしてほしい”など、彼ら
の現実的で建設的な考えを知ることができました。そこには、大人や社会を責
めるようなことは書かれていません。

本の帯には、「サッカーのスター選手がボールを蹴り、それを見ながらチョコ
レートを食べる私たち。でもその向こうには、学校にも行けずにボールを縫う
子どもやカカオをとる子どもたちがいます。なんとかしなければ。あなたの知
恵と力を貸してください(「世界がもし100人の村だったら」の著書、池田香
代子)」とあります。テレビを見ながらチョコレートを消費する国にいる私た
ちの行動が変わらなければ、児童労働は永遠になくなりません。「子どもは働
くべきではない、貧しい国だけの問題だ、よその国の問題だから自分には関係
ない」など、自分の中にある思い込みや偏見を取り除き、現実に起きている事
実を理解し、それをとりまく環境を考慮しながら、状況を変えていくことに参
加する必要があります。

主食でもなく、デザートでの利用が多いにもかかわらず、これほどまでに世界
中の人々に愛されている食材も珍しいでしょう。私たちを幸せな気分にしてく
れるカカオだからこそ、倫理や道徳に反することのない心から美味しいと思え
る存在であってほしい。

最後に、この本は単に知識を得るためだけの本ではありません。世界の裏側の
情報にも瞬時にアクセスでき、同じ意思を持った人同士が共鳴し合うことが容
易になった時代に生きている私たち一人一人の行動が、世界を動かす力を持
っていることを教えてくれる実用本でもあります。

●『わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。
           ― 児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち』
  児童労働を考えるNGO=ACE 岩附 由香+白木朋子+水寄僚子 著
  176ページ 2007年 1,300円 合同出版



+++++++≪NIジャパンメールマガジン:また来月もお楽しみに≫+++++++

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『New Internationalist (NI)』は、英国の非営利組織である Oxfam、
Christian Aid、Cadbury and Rowntree Trusts の支援によって1973年に創刊
され、現在世界に約8万人の読者を持つ英文月刊誌です。「フェアトレード」、
「持続可能な世界」、「エイズ」、「イスラム」、「WTO(世界貿易機関)」等、
今日の国際社会における重要なトピックから毎号1つを選び、南北問題を軸に
ユニークな切り口で報道・分析しています。

『New Internationalist Japan (NIジャパン)』は、日本の読者の皆さんが理
解を深め活用しやすいようNIの英語情報を日本語と日本の情報で補足する冊子
です。

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毎月1回10日頃発行のこのメールマガジンでは、NIとNIジャパンの内容のご紹
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方々からの意見や感想等をお伝えします。

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『NI』は、グラフィカルな写真やデザイン性の高いイラスト・グラフを豊富に
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日本では他に類を見ない雑誌です。テーマについて深く掘り下げた記事から基
本的な事柄を解説するようなコラム、そして、理解を深めるデータや事実ファ
イルも掲載しています。

『NIジャパン』には、毎号の特集テーマのメイン記事の和訳や日本について
の情報を掲載。忙しい方でも、テーマの核心や日本での動きを手軽に知ること
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