「それでもパレスチナに木を植える」
昨日は、いつも沖縄情報やさまざまな交流の場を提供してくださる「喜多見と狛江の小さな映画祭+αさん」の主宰で、パレスチナのご家庭に居候しながら、パレスチナの日常を取材する写真家「高橋美香」さんのお話を伺いました。
「それでもパレスチナに木を植える」、「パレスチナ・そこにある日常」の著者でもおられます。
パレスチナやイスラエルの日本におけるマス・メディアの報道は、他のニュースと似たようなもので、現実とは違うことを思い知る内容でした。
そしてなによりも、「パレスチナの土地を返して欲しい」と祖国の旗を持って立っていたり、歩いたりするだけで、イスラエル軍に攻撃されてしまうと言う現実に、驚きました。
報道では、パレスチナとイスラエルの衝突、と表現されていますが、衝突ではなく、一方的な攻撃なのです。
13年にも及ぶ、長い長い攻撃は、パレスチナの人々の自尊心と勇気をも奪い、今に到っている現実。
パレスチナの人々は、何人であるとか関係なく、先祖たちが代々住んでいたその土地に、ただ、戻りたいだけ。そもそも、パレスチナ人、イスラエル人、ユダヤ人など、分ける必要はなく、その土地を豊かな緑で共有すれば、美味しい水も豊かな資源も快復する、そう信じて田畑を耕す人々も居ます。
高橋美香さんのスライドからは、現地入りの活動を始めた2000年から、多くのパレスチナ・イスラエルの友たちが、地上から去って逝った事実がわかりました。それも、本来は殺されるいわれもない、ただ、その場所を歩いていただけで巻き込まれた方も。そもそも、殺されていい人なんて、どこにもいないはずだと思いますが。「石を投げたから」という理由で、武器で殺す、というのが日常に起きているなんて、、どうしたら、いいんだろう。
「悲惨なことだけを取り上げたりしたくない」
「パレスチナをみつめるなか、その日常には、悲しみの数と同じだけ喜びもある」そう決心して、日常を通してパレスチナで起きていることを伝えてくれた美香さん。
どんなに活動しても、この瞬間にも、パレスチナの地で、誰かの命が失われていく。毎日、虚しくならないときはない。と最後のトークで打ち明けてくれました。
それでも、美香さんは、現地に入り、情報を発信し、破壊され尽くした友の庭で、オリーブやレモンの木を植え続けていらっしゃいます。
美香さん、主催者の高山さんやMAPのみなさま、有り難うございます。
わたしには、その現実を知り、涙を流すことくらいしか出来なかった。
けれど、希望をつないでいる活動をしている美香さんたちに、敬意を送ることは出来る。その活動を理解したり、発信したり、共有することも出来る。出来ないことよりも、出来ることを考えよう、って思える。
4月後半には、京都の立命館大学国際平和ミュージアムで、「私のレンズを通して見た、占領下のパレスチナ」のミニ企画展示が行われます。
美香さんの友、ハイサム・ハーティブさん(パレスチナ西岸地区ビリン村の住人、カメラマン)の写真展が開催されます。主宰は、NPO法人アースキャラバン。
もうひとつ、日本の僧侶が発案した世界平和のイベントのドキュメンタリー映画「BE FREE!」のことも教えて頂きました。
原爆の残り火を、パレスチナへ
広島の被爆者の想いを乗せた原爆の残り火が、ピースサイクリングで日本横断する女性が存在していること。
その火を、飛行機に乗せることを手配してくれる日本や海外の航空会社があること。驚きの連続で、感動がとまりませんでした。
狛江でも、上映会を企画したいと想います。一緒に観れたら嬉しいです。
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